映画の先行上映会で映画『日々是好日(にちにちこれこうじつ)」を見てきました。
主演は黒木華さんですが、樹木希林さんの遺作映画となりますので、気になったので見に行きました。
感想はのちにお伝えしますが、素晴らしい映画でした。忘れていたものを思い出させてくれたり、生きる歓びも感じました。
今回は『日日是好日』のキャストやあらすじ、感想を綴って行きます。
Contents
日々是好日のキャスト
あらすじ
真面目で理屈でおっちょこちょいな主人公の典子(黒木華)は、いとこの理子(多部未華子)とともに樹木希林念じる武田先生の下でお茶を習うことになった。最初はお茶の作法や所作振る舞いに戸惑う2人だが、戸惑いながらもお茶を続けていくうちに、お茶の魅力に惹かれていく典子。
人生の先生である武田先生とお茶と過ごしていく時間。
青春の時間は楽しい時間でもあるが、時に焦りや葛藤も感じるもの。
そして、お茶と共に典子の成長を感じさせてくれる映画です。
映画『日々是好日』の感想
主人公の典子がお茶の作法や所作を身につけて成長していく一方で、映画の主題テーマは「人生が楽しいこと」を気づかせてくれる心温まる映画であったと感じました。
決して暗い映画ではなく、映画の前半は、お茶作法が楽しく、笑える時間となっていました。
お茶の魅力をふんだんに伝え、日本の魅力を感じさせてくれる映画です。
一方で、おそらく青春時代に感じたこともあるであろう自分の周りの人とのギャップから感じる焦りや不安、諦めもしっかり映画のエッセンスに入っています。
それは、時に自分の昔の体験を呼び起こす不快な面もありました。でも、浮き沈みがあるからこその人生であることを教えてくれます。
そして、全ての感情を含めた日常生活。それらを楽しむことが重要であること。それが「日日是好日」という意味であったのではないかと思います。
日常の素晴らしさ。大切さ。こんなことを気づかせてくれる映画です。
この映画で最も重要かつ印象で的であったのは「音」
私がこの映画で最も素晴らしく、印象的だったのは「音」を感じさせてくれたことです。
この映画のストーリーで人生の浮き沈みを含めたたくさんのことを表現していますが、映画を味わっていくと「音」が巧みに感情をコントロールしていることに気づきます。
冒頭の川のせせらぎから、お茶くみの心地よい音、木々の囀(さえずり)や時に雨の心地よい音。それらが非常に心地よい映画でした。
それだけではありません。音は不快で不協和音を招きます。
不安な音や不快な音、苛立ちを感じる「音」。。。
そういった感情を「音」でしっかり表現してくるのが素晴らしいと思いました。
この映画の楽しみ方は「音」の感情ではなかったかと錯覚するほどです。
都会暮らしでは、何かしらの雑音が発生しています。
そんな雑音を忘れさせ、耳を澄ますと心地よい世界を堪能できる映画作品でした。
キャストの演技ももちろん見所
本映画は実力派の演技は女優が好演しています。樹木希林さんの好演はもちろんですが、主演の黒木華さんの自然な演技は、わかりやすく映画の世界に引き込まれます。
忘れていた大切なものを思い出させてくれる映画
この映画のテーマは「忘れていた大切なものを思い出させてくれる映画」であったと思います。
人生の厳しさや喜び。
日本文化茶道の素晴らしさ。
一期一会の大切さ。
「音」がもつ豊かな感情。
そして、樹木希林さんが素晴らしい女優さんで会ったこと。
こういった映画は、数年後に見た時、また忘れていた大切なものを思い出させてくれることでしょう。
ぜひ皆さんに見ていただきたいと思います。